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4月 巻頭言「人の価値とサタンの嘘」

毎日のみことば4月号巻頭言
主任牧師 池田恵賜

 「人の価値とは、その人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」とは、20世紀を代表する物理学者アルバート・アインシュタインの言葉です。

「自分には価値がない。」何か大きな失敗をしたとき、人を傷つけてしまったとき、そのように考えることはないでしょうか。しかし、これは「サタンの嘘」です。確かに人生には良いときもあれば、悪いときもあります。これはクリスチャンであってもなくても同じです。でも大切なのはどんなときも自分の価値を見誤らないことです。上記のアインシュタインの言葉は、私たちの価値観を転換させるきっかけとなる言葉だと思います。

私たちは自分の価値を自分の中に見出そうとします。だから人生で「得る」ことを考えます。学力や体力、能力、資格、見た目の美しさ、財産、成功など、いろいろなものを手に入れて自分の価値を高めようとするのです。しかしアインシュタインは、それはその人の本当の価値ではないというのです。得たものではなく、むしろその人がどれだけ手放すことができるかで、その人の価値は測られるのです。これはお金に限ったことではありません。自分の時間、能力、笑顔、優しさなど、私たちの内には人に分け与えられるものがたくさんあります。自分にないものを手に入れようと一生懸命になるのではなく、自分の持っているものを与えることに価値を置くならば、人生の見方が変わってくるでしょう。

さらに聖書を読むと、この視点は神の視点へと移ります。イザヤ43:4aには「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」とあります。ここには私たちを造られた神様が私たちをどう見ているかという神の視点が書かれています。神様は私たち一人ひとりを、そのままで価値ある存在として愛してくださっているのです。あなたは神がご自身のひとり子を犠牲にするほどに価値ある存在なのです。

自分の価値を認めてもらうために何かを得ようと頑張るのと、神がいのちを投げ出すほどに価値のある存在だから頑張るというのでは、頑張る意味合いが全く違ってきます。

先日、韓国で芸能人伝道をしている牧師先生とお話しする機会がありました。その先生の教会には何人も芸能界の方が来られているそうです。私は「芸能界の方々と接するとき、伝道するとき何を大切にされていますか」と質問してみました。すると、先生は「とにかく彼らとみことばの学びをしっかりとすることだ」と答えられました。

そして、「芸能人は人気商売だから、そこに身を置く人たちは不安定な環境に置かれています。人気があれば自分は必要とされていると感じ、そうでなければ自分には価値がないと思い込んでしまいやすいのです。だからこそ『神が造られた私だから価値がある』ということが、信仰によってしっかりとその人自身に結びつけられる必要があるのです」と仰っていました。

日本の芸能界にも「サタンの嘘」が蔓延しています。そして残念なことですが、有名な方が自死されると自死の連鎖が起きてしまいます。日本の芸能界にも福音が必要です。いまそのための準備をしています。10×10ビジョンの中で政界への「宣教師」として金子道仁先生が送られたように、芸能界に福音がもたらされるように祈りましょう。

また、私たちも一人ひとりが神の作品であるということを覚えて、唯一無二の価値をこの世に輝かせていきましょう。

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